美容師という仕事に従事していていながら
美容師ってどんなことをする人なんだろうかと考えることがあります。

「髪を通して、お客様に新しい自分に出会ってもらう。」
それも素敵な美容師。
「髪を通して、自分らしさをお客様に表現してもらう。」
それも素敵な美容師。

どれも素敵な美容師像ですが、僕自身は美容師という仕事のテーマを
『お客様の朝の時間を10分縮める仕事』としています。

お客様のご自身で髪を扱うシーンを考えた時、圧倒的に多いのはご自宅でのセルフセットの機会。

美容師がプロの技術をもってして素敵な髪に仕上げる事は重要ですが、
美容室でヘアスタイルを作り込みすぎることは、あんまり良くないと考えています。

サロン帰りがどんなに素敵な髪だったとしても、
以下の要素があるとお客様の生活に落とし込んだときに、大きな負担になってしまうと思うんです。

・再現に時間がかかってしまう。
・お客さんのキャラクターや生活スタイルを置き去りにしている。
・お客さん自身が再現できない。

みんながみんなブローができるわけではないし、スタイリング剤を使いたいわけではない。
そういったことを認識したことが、このテーマに起因しています。

10分を縮める「これならできそう!」の感覚。

昨今、instagramを用いて集客するヘアサロンが当たり前となっています。
LOOKが重要視され、サロンモデルさんに協力をしてもらい素敵な髪型を様々な写真でアピールをしています。

ただ、それだけの方法でいるとどうしても「装飾的なデザイン」ばかりに意識が向かってしまいます。「装飾的なデザイン」を作り出すのも技術と経験が必要です。
ただ、それだけでは僕のテーマである「朝の10分を縮める」コトにはならない。

お客様の中には、セットすること自体に煩わしさを感じていたり、
美容室に行くこと自体が煩わしいと思っている人もいます。
誰もが素敵な髪でいられるようにするにはどうしたら良いのでしょうか。

目指しているのはこんな髪

・セットしてもしなくてもステキな髪。
・セットしたくなってしまう髪。
・日が経っても素敵な髪。
・お客様の想像の半歩先を行くオシャレ。

もちろん見た目は重要です。
それに加えて機能的で、問題を解決するために設計するコトもデザインだという根底を忘れてはならないと思うのです。

「ヘアデザイン≒機能的で、かつ素敵な髪の設計」

そして、髪は切ったそばから崩れていくという前提でいることも大切です。
鏡の前での仕上がりのクオリティはもちろん重要ですが、
日が経ち髪が伸びても、
風に吹かれても、
我々美容師の手から離れた先も、
どんなシーンを切り取っても美しくあるように、
そこまでを想像しながら切っていく必要があります。

これらを満たす髪を作り出すために必要な要素(現時点で言えること)は、
どれだけ基本に忠実にカットをしているか。そして馴染んでいるか。

流したい方向に流れるように、
収めたいところは収まるように、
動かしたいところは動くように、
言われてみれば当たり前のこと。その当たり前を当たり前にできるか。

らふるは奇をてらったヘアスタイルが創りたいのではなく、目指しているのは上記のようなお客様の想像の半歩先。

「すてき!」+「これなら出来る!」と思ってもらうこと。

お客さんの髪なのに、お客さんを置いていってしまっては絶対にいけない。
そしてカットをしていくのに時間をかけてもいけない。
やっていること自体には独自性も派手さもない。
ただただ「基本に忠実」を意識しているだけ。

もし、毎朝の時間を10分縮められたら

もし、毎朝の時間を10分縮められたら、1年間で3,650分の時間が浮きます。
お客さんの生活に余白を生み出すことも可能かもしれない。

そんなことを考えたら
「時間を生み出せる美容師」ってなんだか「錬金術師」みたいで、ワクワクしてきます。

その空いた時間で、何をしてもらおうか。
子どもと過ごす時間を少しでも増やしてもらったり、
読書してみたり朝食の時間にプラスしたりと、自分のために使う時間を増やしてもいい。
今までできそうでできなかった生活のバリエーションを増やしたりしてもいいですよね。

何もせずボーッと朝日を浴びて過ごしたっていいんです。

これらの余白の積み重ねで、社会がいい方向に転がっていったら嬉しいなぁと思ったんです。

朝の10分を縮めてくれる「確かに良い」髪。
それもひとつの、オーガニック(有機的な繋がり)の形。

ご予約